いま流行りの「菌活」は「腸活」と何が違う?メリットや進め方は?

スキンケアや美容クリニックで美しさを手に入れるだけでなく、体の内側からもアプローチしていくというのが、昨今のトレンドです。
特に「菌活」は、外見の美しさはもちろん、精神的な安定も叶うと話題です。
中には腸活と並行して菌活を行っている人も多く、大きな効果が見られることがあります。
今回は、そんな菌活のメリットや腸活との違い、上手な進め方などについてご紹介します。
菌活に興味がある方はもちろん、腸活はしているけど菌活はしたことがないという方も、ぜひ最後までご覧ください。

菌活と腸活の違い

菌活と腸活は、どちらも腸内環境を整えるために行うものですが、その内容に違いがあります。
腸活は、食事や運動、睡眠といった生活習慣を見直すことで腸内環境の改善をする方法です。
菌活は、腸活に「菌類」をプラスし、善玉菌を増やして腸内環境を整えることを言います。
菌活は腸活の1種だと考えると良いのではないでしょうか。
そもそも菌活は、腸活を並行して行うことが望ましいと言われているため、できるだけ2つとも取り入れるのがおすすめです。

菌活がもたらすメリット

では、なぜ菌活を行う人が増えているのでしょうか。
菌活が注目されている理由は、多くのメリットにあります。
菌活をするか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

お通じトラブルが改善する

便秘はもちろん、定期的に起こる下痢など、お通じに関するトラブルに悩む方は多いです
お通じトラブルが起こる理由の1つに、腸内細菌バランスの乱れがあります。
菌活には、腸内細菌バランスを整える効果が期待できるため、お通じトラブルの改善にもつながると言われています。
菌活は、下痢に悩んでいる方にもおすすめです。
悪玉菌によって作られた体に害のある物質を外に出そうと腸が活発に働くことで下痢が起こります。
下痢が続くと、善玉菌が多く排出されてしまい、腸内細菌バランスが大きく乱れ、腸内環境が悪化してしまうことがあります。
菌活には、善玉菌を増やすだけでなく、悪玉菌を抑制する効果が得られるため、下痢の改善が期待できます。

免疫力が高まる

腸は、体に害のある細菌やウイルスが最も集まりやすい場所だと言われています。
そんな細菌やウイルスから体を守るため、腸には免疫細胞が多く存在しているのです。
体全体にある免疫細胞のうち、約70%が腸に備わっていることから、腸の健康が体の健康につながるのも頷けるでしょう、
菌活によって腸内細菌のバランスが整うと、備わっている免疫細胞を活性化させることができるため、免疫力アップも期待できるのです。

美肌効果が期待できる

腸内環境が悪化すると、体全体に不調が起こりやすくなります。
もちろん肌荒れや乾燥、ニキビといった肌トラブルが腸内環境の乱れにより起こっていることも少なくありません。
腸内細菌バランスを整えるための菌活では、皮脂の分泌量を調整する働きやターンオーバーを促進する働きのあるビタミンB2やビタミンB6も豊富に取り込むことになります。
その結果、美肌効果も期待でき、綺麗な肌を維持することが可能になるのです。

メンタル安定につながる

緊張する場面で腹痛が起きる方は多いのではないでしょうか。
実は緊張でお腹が痛くなるのは、腸と脳がつながっているからなのです。
腸は脳とつながっていると考えられていることから、腸内細菌バランスの改善がメンタルを安定させる効果を発揮することが分かっています。
また、腸内細菌は幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」の生成にも深く関わっていることも特徴です。
腸内細菌のバランスが悪化することによって、セロトニンの生成が滞ってしまい、メンタルが不安定になってしまいます。
うつ病の人と健康な人の腸内細菌環境を比べた時、善玉菌は健康な人の方が多いという結果も残されています。

菌活の進め方

菌活は、菌類を摂取するだけでは十分な効果が得られません。
菌類を意識した食生活の改善に加え、運動や睡眠といった生活習慣の改善も必須になってきます。
どのような点がポイントになるのかを詳しく見ていきましょう。

適度な運動を心がける

菌活に運動が欠かせない理由は、腸周りの筋肉をしっかりと付ける必要があるからです。
腸周りの筋肉が衰えていると、腸が正常に働けなくなってしまいます。
菌活におすすめの運動は、ウォーキングです。
1時間半~2時間、正しい姿勢で歩き続けるのが望ましいですが、運動が苦手だったり時間がなかったりするとなかなか難しいかもしれません。
そんな時は、30分だけでもウォーキングの時間を確保し、適度に汗をかくのがおすすめです。

睡眠時間をしっかり確保する

自律神経を整えるために必要不可欠なのが睡眠です。
先ほどもご紹介したように、腸と脳には深い関係があり、体に悪いことであっても影響し合ってしまいます。
睡眠不足によって自律神経が乱れると腸内細菌バランスも乱れてしまい、なかなか立て直せないといった悪循環に陥ることが少なくありません。
できるだけ良質な睡眠が取れるように、寝る前の習慣を見直してみたり、寝る時の環境を整えたりしてみてください。

ストレスや疲労を溜めないようにする

リラックスする時間がない、過剰なストレスで休んでも力が出ないという方は特に注意が必要です。
第2の脳とも言われる腸は、ストレスや疲労によっても環境が悪化してしまいます。
自分なりのストレス発散方法を見つける、休日は体を休めることに徹するなど、様々な工夫が必要になるでしょう。
ストレスや疲労が溜まったままだと、せっかく進めてきた菌活の効果が感じづらくなってしまいます。
できるだけストレスフリーで過ごせるように環境を整えていくのがおすすめです。

菌活で取り入れるべき食材

菌活で取り入れるべき食材は、善玉菌を含む食材です。
ビフィズス菌や乳酸菌が含まれている食材は、以下の通りです。

・キムチ
・納豆
・ヨーグルト
・チーズ
・味噌
・乳酸菌飲料
・赤ワイン

赤ワインに含まれているのは「酵母菌」ですが、酵母菌に関しても菌活に効果的だと言われています。
乳酸菌と似たような働きをするだけでなく、腸内細菌を育ちやすくしてくれるポリフェノールも豊富です。
とはいえ、アルコールの飲み物であるため、1日1杯程度に止めておくのが無難でしょう。

菌活を上手に進めるための注意点

菌活では、ただ善玉菌を含む食べ物を摂取するだけでは、高い効果が得られません。
実は、善玉菌を含む食材と共に、善玉菌のエサとなる食材を摂取する必要があるのです。
善玉菌のエサとなる食材は、食物繊維が含まれているものです。

・きのこ
・柿
・リンゴ
・ごぼう
・玄米
・海藻

菌活を効率的に行うには、上記の食材なども一緒に取り入れましょう。
ご紹介した食材以外にも、果物や野菜によっては食物繊維が豊富に含まれています。
特定のものを毎日食べるのではなく、バランスの良い食事が取れるように色々な食材を取り入れましょう。

今回は、腸活の中でも腸内細菌に着目した菌活についてご紹介しました。
菌活は腸活と同様、食生活の改善だけでは十分な効果が得られないと言われています。
生活習慣を全体的に見直し、運動や睡眠、ストレス発散などを並行して行う必要があるでしょう。
また、善玉菌を含む食材を取り入れる量にも気を付けましょう。
過剰に摂取すればよいというわけではなく、あくまでも食生活全体を改善し、プラスで菌類を取り入れるというのが菌活の基本となります。
菌活に興味がある方はもちろん、内側から美しくなりたいという方は、ぜひ試してみてください。