健康美とウェルネスの深い関係性

近年は体の健康だけでなく、メンタルや生活習慣なども幅広く捉えた「ウェルネス」という概念が広まっています。
このウェルネスの考えを生活の中に取り入れることで、自然体の健康美を手にすることもできるでしょう。
今回は、健康美とウェルネスの深い関係性から、健康美を手にするための方法などをご紹介します。
体の内側から綺麗になることを目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。

健康美とウェルネスの関係性

健康美とウェルネスには深い関連性があります。
まずはそれぞれの意味やつながりについて解説していきましょう。

そもそも「健康美」とは?

健康美とは、一般的な健康・美容とは異なり、どのような意味を指すのでしょうか?
健康美は、はつらつとしている健康的な体に備わる美しさを表す言葉です。
人の体は病気→未病(病気には罹っていないものの健康ではない状態)→健康→美の順番で成り立つとされています。
つまり本来の美しさを手に入れるためには、健康的な心と体でなければいけないことになります。
例えば健康的な体になることを目指した場合、栄養バランスの取れた食事や適度な運動、質の高い睡眠などの生活習慣を身に付けることで、健康的な体になっていきます。
栄養バランスの取れた食事を取っていれば、体内の栄養素が不足することも少なくなるため、髪や肌にもツヤやハリが出やすくなります。
また、睡眠中に脳下垂体から分泌される成長ホルモンは、肝臓から成長因子の分泌を促し、美肌に役立つ成分(コラーゲンや潤い成分)の生成を促します。
このように、健康的な体を目指すための生活習慣は美容にも大きく影響しているのです。
見た目だけの表面的な美しさではないことがわかります。

ウェルネスの意味

ウェルネス=健康とイメージする人もいますが、定義は少し異なっています。
世界ウェルネス機構が定義する「ウェルネス」とは、全体的な健康状態になるための活動や選択、ライフスタイルの積極的な追求としています。
単に体が元気で、精神的にも安定している状態を指すのではなく、自分自身が輝ける生き方を実現していくのがウェルネスです。

健康美とウェルネスの深い関係性

健康美は健康の上で成り立つ美しさであり、表面的な美しさとは異なります。
一方、ウェルネスは健康状態になるための活動や選択はもちろん、自己実現を目的とする概念です。
自分らしくいることや自分を高めるために、全体的な健康状態になるための活動を行います。
自己実現は美容にも大きく影響しており、関連性が高いです。
例えば「いつまでも若々しい自分でありたい」と考えた場合、メイクやスキンケアなどの表面的なサポートでは補いきれない部分もあります。
しかし、表面的なものではなく体の内側から健康を目指す中で、若々しさを取り戻すこともできるでしょう。
そうなれば「いつまでも若々しい自分でありたい」という目標の実現につながります。
健康美を目指すことは、ウェルネスによる自己実現を叶えることにもつながるのです。

健康美やウェルネスに注目する企業は増えている

健康美やウェルネスは、世界的な健康ブームに伴い以前から注目されています。
例えば国内の化粧品メーカーでは、ウェルネス領域を展開させる第一歩として、インナービューティブランドを立ち上げています。
メーカーが実施した調査では、約7割の人が健康美を目指すために体の内側から整えていくことが重要と考えていることがわかりました。
他にも、体の内側と外側を両面からケアしていく「ウェルネスサロン」も増えています。
海外ではすでにヘルシーな料理・ドリンクを提供するカフェやヨガスタジオ、エステサロンなどが集結した複合施設が登場しています。
日本でも個室サウナやエステサロンと併設したカフェなどが続々とオープンしており、ウェルネスを意識した店舗が増えてきました。
今後も健康美やウェルネスに注目し、新たなサービスを展開する企業は増えていくと予想できます。

健康美を手にするためには?

健康美を手に入れるためには、どのようなライフスタイル・生活習慣を取り入れていくべきなのでしょうか?

食事

健康美を手に入れるためには、体の内側からアプローチをかける必要があります。
体の内側にアプローチをかける方法として、特に影響が大きいのは「食事」です。
食事の内容などを変えることで、健康美につながる場合もあります。
では、具体的にどのような食事をとれば良いのでしょうか。
国立健康・栄養研究所では、科学的根拠に基づいた健康に良い食事について紹介しています。

食塩の摂取量は控えめに
全粒穀物を積極的に取り入れる
果物や野菜を1皿プラスする
カルシウムや乳製品を摂取する
加工肉は控えて赤身肉は少なめ、植物性のたんぱく質源や適量の魚を中心にとる
炭酸飲料や砂糖入り飲料など甘味飲料は控える

これらを普段の食事から意識することで、健康美を目指せるでしょう。

運動

健康美を目指すためには、適度な運動を取り入れることが大切です。
しかし、仕事や家事などの影響でなかなか運動に取り組めないという方も多いでしょう。
まずは運動不足になっている状況を改善し、少しでも体を動かすことを意識するところから始めてみてください。
例えばいきなり「毎日30分以上ウォーキングをする」と目標を立てても、途中で諦めてしまいがちです。
そこで、毎日10分だけで良いので体を動かしてみましょう。
また、日常生活の中に運動を取り入れていくことで、運動不足の解消につながりやすくなります。
駅や会社などでエレベーター・エスカレーターはなるべく使わずに階段で移動するようにしたり、毎日帰る時だけ1駅手前で下車したり、近くのスーパーへ買い物に行くのに車を使わず歩いて行ったりするなどです。
こうしたちょっとした工夫を取り入れるだけでも、体に変化が現れるようになります。
これらが習慣化し、体を動かすことに慣れてきたら、ウォーキングやランニング、水泳など少し激しい運動を取り入れると、より健康美に近づきやすくなります。

睡眠

食事や健康だけでなく、「睡眠」も健康美には欠かせない要素です。
睡眠は単に睡眠時間を増やせば良いというものではありません。
健康美を目指すためには睡眠の質に注目する必要があります。
睡眠の質を高めるためには、日光浴と就寝環境が大きく影響してきます。
抗酸化作用を持つ成長ホルモンの分泌量は、ノンレム睡眠の状態で増えるとされています。
このノンレム睡眠の状態になるためには、深い眠りにいざなってくれる「メラトニン」も重要です。
メラトニンは太陽の光を浴びることで分泌する成分になります。
日中に太陽の光を浴びておくことで、夜にぐっすりと深い眠りにつくことができるでしょう。
ただし、メラトニンはシミを作ってしまう原因にもなるため、強い紫外線を浴び過ぎないように注意してください。
また、就寝環境を整えることも睡眠の質を高めるために重要となってきます。
例えば寝る姿勢は立った時と同じ姿勢を保つことが理想とされているため、枕を首と肩の間に隙間ができない高さ・形状のものに変えることで、睡眠の質が上がりやすくなります。
寝る直前までスマホやタブレット、パソコンの画面を見続けると、安眠につながりにくくなってしまうため、なるべくスマホなどを見ないように心がけることも大切です。

今回は、健康美とウェルネスについてご紹介してきました。
健康美とウェルネスには深い関係性があり、健康美を目指すことでウェルネスの自己実現につながります。
健康の上に成り立つ美しさを手に入れるためには、毎日の生活習慣から見直し、改善に取り組む必要があります。
最初からすべて実践するのは難しいため、少しずつ取り組んでいき、徐々に健康美を目指せるライフスタイルに変化させていきましょう。