最近「インナービューティー」という言葉を目にする機会は増えていませんか?
インナービューティーとは、内臓や心の状態を整えて美しさを目指すことを意味しています。
コロナ渦の影響で、巣ごもり美容が流行り、今までの外見や化粧によって作られた美ではなく、体の内側からの健康美が注目され始めました。
腸活や菌活などもインナービューティーからうまれた行動です。
今回、インナービューティーに必要不可欠な「発酵」についてその効果やメリットなど詳しく解説します。
腸活に興味のある方や内側から健康的に美しくなりたい方はぜひ参考にしてください。
インナービューティーとは?
インナービューティーについて何となく理解している方は多いでしょう。
しかし、実際どんなことをすればインナービューティーにつながるのかピンとくる方は少ないのではないでしょうか。
まず、インナービューティーについて説明します。
インナービューティーとは、言葉どおり、体の内側から調子を整えて美しく健康を目指すことを意味します。
体の内側から健康になるためには、「胃腸の状態」「腸の働き」が重要です。
今流行りの「腸活」は、胃腸の状態に着目し、バランスの良い食事、適度な運動、良質な睡眠で腸内環境の向上を目指す活動です。
腸の働きを健康に保つためには、普段の生活でどんな食べ物を摂り入れるのか、また摂取した食べ物を消化吸収する胃腸の働きも重要になってきます。
腸には、数百兆個の細菌が生息しており、大きく分けて「善玉菌」「悪玉菌」「日和見」3種類の菌で構成されています。
腸内環境を整える=3つの細菌のバランスを2:1:7の状態にすることが理想的とされているのはご存じでしょうか。
腸内のバランスが崩れ、悪玉菌が増えると肌荒れや便秘や下痢などのトラブルや胃腸の不調から免疫機能が低下などの影響が出てきます。
そのため、腸内環境を整えるには、「善玉菌」を増やす食べ物を積極的に摂ることが重要とされているのです。
善玉菌を多く含む食べ物は納豆やキムチなどの「発酵食品」です。
発酵食品を積極的に摂ることは、腸内バランスを整える近道になると言えるでしょう。
発酵食品とは?
腸内環境を整えるのに有効な「発酵食品」ですが、具体的にどんな食べ物を指すのでしょうか。
発酵食品は、食べ物に付着した菌やカビ、酵母など微生物の作用を利用して作られた食べ物です。
ここでは、発酵による食べ物へのメリットと主な発酵食品について紹介します。
発酵による食べ物へのメリット
発酵によって作られた食べ物には3つのメリットが期待できます。
保存性が高まる
発酵させた食品は、微生物の増加により、腐敗菌を寄せ付けません。
また、発酵によって生成された乳酸や酢酸などにも殺菌効果があるため、雑菌が増えにくく、美味しさを保つ効果があります。
旨味がアップする
発酵させることにより、味わいや香りが良くなり、旨味が増えて食べやすくなります。
発酵によりアミノ酸やグアニル酸、イノシン酸などの旨味成分が生まれるためです。
栄養価のアップ
微生物が食材を発酵する過程で、ビタミンや葉酸など様々な栄養成分を作りだしています。
例えば、納豆に含まれるビタミンB2は、普通の煮大豆と比べて約10倍に栄養価が上がります。
このように、食べ物を発酵させることで、食べやすさや美味さにつながるだけではなく、体へ与える効果も高まります。
発酵食品と聞くと、好き嫌い別れる納豆やキムチを思い浮かべて毎日摂り入れるのは難しいと思う方もいるかもしれません。
しかし、私達が思っている以上に発酵食品は身の回りに溢れています。
主な発酵食品
代表的な発酵食品には、以下のような点が挙げられます。
調味料 | 醤油、酢、みりん、味噌、ナンプラー、塩・醤油麹、酒粕、かんずり、コチュジャン、豆板醤など |
魚・肉類 | 塩辛、鰹節、くさや、生ハム、サラミ、チョリソーなど |
野菜類 | キムチ、ザーサイ、ぬか漬けなど |
豆類 | 納豆、臭豆腐、テンペ、豆腐ようなど |
乳製品 | チーズ、ヨーグルト、発酵バターなど |
飲み物 | 甘酒、碁石茶、紅茶、ウーロン茶など |
酒類 | 日本酒、ワイン、ビール、焼酎、ウィスキー、ウォッカなど |
その他 | チョコレート、パン |
驚きの効果!発酵食品が体に良い5つの理由とは?
発酵食品はインナービューティーに欠かせない食材です。
ここでは、胃腸や健康に良いとされる発酵食品の驚きの効果について5つ紹介します。
発酵食品の効果を知ることで、より普段の生活に採り入れやすくなるでしょう。
①免疫力がアップする
発酵食品に含まれる乳酸菌や納豆菌には免疫細胞を活性化させる働きがあります。
発酵食品を摂ることでアレルギー症状の緩和や健康維持に効果が期待できます。
②栄養が体内に吸収されやすくなる
発酵食品は、発酵する過程で微生物によって食材の栄養素が分解されます。
そのため、食事で摂った後に体内での分解が必要なく体への負担が減るのです。
また、消化酵素や代謝酵素の大量消費も防げます。
③代謝が上がり、生活習慣病を予防する
多くの発酵食品にビタミンB群が含まれています。
このビタミンB群には代謝を高める効果があります。
また、納豆や味噌といった大豆の発酵食品は、血管に付着する悪玉コレステロールを除去してくれるので、生活習慣病を予防に適していると言えるでしょう。
④ストレスの軽減
発酵食品には、GABAというアミノ酸が含まれています。
GABAには、脳の興奮を鎮めて、リラックス作用やイライラする気持ちを軽減させる抗ストレス作用があるとされています。
⑤若々しさを保つ効果
発酵食品には、老化の原因とされる体内の「活性酸素」の発生を抑制する働きがあります。
チョコレートや赤ワイン、味噌などに含まれるポリフェノールは、抗酸化物質が豊富に含まれています。
ポリフェノールによって体の酸化を防いでくれるのです。
また、発酵過程で作られたアミノ酸や酵素などは細胞を活性化させ、美肌効果が期待できます。
このように、発酵食品が体に与える影響は大きいです。
発酵食品を食生活に採り入れることにより、腸のバランスが整うだけでなく、栄養価も上がり吸収も良くなります。
しかし、摂取したからといってすぐに効果が発揮されるわけではありません。
日々の生活に採り入れて、内臓や心の状態が整う過程で少しずつ効果を感じられるようになるでしょう。
また、注意しておきたいのが、発酵食品の摂取で一時的に腸内の環境は良くなりますが、それが続くわけではないということです。
善玉菌は腸内で3日ほどしか生息できないと言われているため、毎日摂取することが重要になってくるでしょう。
毎日の生活に!おすすめ発酵食品
この記事からわかるように、インナービューティーには継続的な発酵食品の摂取が重要です。
毎日無理なく発酵食品を摂り入れるためにおすすめの発酵食品を紹介しましょう。
納豆
手軽に入手できる納豆は、栄養バランスに優れているのでおすすめです。
消化酵素、ビタミンB1・2、骨を丈夫にするビタミンKなどが含まれています。
発酵仲間であるキムチや醤油、お酢などを加えて摂り入れても良いでしょう。
甘酒
「飲む点滴」と定期的に話題やブームになる甘酒は、体内で作ることができない全9種類の必須アミノ酸が含まれています。
脳の活性化や疲労回復、美肌効果、便秘改善など嬉しい効果が多い食品です。
普段から甘酒を飲んでいる方は少なく、毎日の生活に採り入れるにはハードルが高いかもしれません。
そこでおすすめなのは、甘酒を自作することです。
炊飯器と米麹があれば簡単に作れるのでぜひ自家製の甘酒を作ってみましょう。
豆乳やヨーグルトで割ったり、砂糖の代わりとして炒め物に加えたりしても美味しいです。
お味噌汁に加えて深みを出すこともできます。
お味噌汁
毎日の生活に一番取り入れやすいのはお味噌汁じゃないでしょうか。
善玉菌のエサとなる食物繊維が豊富なきのこや野菜を併せると効果抜群です。
しょうがなど加えると、血行促進にもなり、より効果的に栄養が摂取できるでしょう。
今回、インナービューティーの中で最も重要視される腸内環境の改善について発酵食品のメリットや効果を紹介しました。
日本で昔から身近にあった発酵食品がその優れた効果から再び注目され始めています。
心と体の健康維持のためにできるところからインナービューティーを実践していきましょう。
この記事を参考に、発酵食品を上手に摂り入れ、内側からキラキラと輝く美を手に入れてください。